真のグローバル化と世界大学ランキング

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時の話題としてはもう沈静化しましたが、今年は、日本人にノーベル賞が2つ授与されました。過去におけるノーベル賞受賞者数では堂々の8位、自然科学3部門でみると5位、21世紀に入ってからの3部門では世界2位とのことだそうです。しかし、今年の英タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの「世界大学ランキング」で、我が国の大学で100位以内に入ったのは東京大学と京都大学だけで、ノーベル賞の名古屋大学も301位~350位の間。私立大学では、慶応大学が501位~600位の間、早稲田大学は601位~800位の間です。

「なぜこうしたことが起きているのか」について、ちょっと前の日経新聞に興味深い記事が載っていました。以下、その引用です…。

『それは英語論文の数や海外での論文の引用回数、外国人教員の数等の評価指標が日本にとってあまりに不利にできているからとである。日本は英語帝国主義の被侵略国のようなもので、中国でも、中国の学問レベルが日本より上と思っている人は少ない。欧州でも、真に学問的対話ができる非西欧国家は日本しかないと思っている研究者が大半である。早稲田大学は110年前、政治と文学と法でスタートした。もっとも英語にならない分野である。日本の学問、とりわけ人文社会科学は、欧米の言語の一切を日本語化するという大事業を行い、日本語で欧米並みかそれ以上の学問を展開できる世界にまれな国である。漢字には音だけでなく訓があることがそのことを可能にした。その大半は中国・韓国で使われ、これらの国の人文社会科学の成立を可能にした。今、その日本語を欧米言語にして対外発信しようとしている。欧米の変化にも対応しないとできない。日本は欧米の概念を吸収し、独自の学問を展開して発信するという高度な思考のプロセスを踏んでいる…。』

これこそ真のグローバル化なのかも知れません。

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