ポジティブ思考

ポジティブ思考は人間が逆風を乗り切る武器の一つなのかもしれない。性格は簡単には変わらないと思っているが、心理学と神経科学の専門家のエレーヌ フォックスによれば、「人は生まれた瞬間から死ぬ瞬間まで、脳は絶えず何かに反応して変化する」という。世界観を変えるチャンスも誰にでもある。

前向きに考えることが企業経営においても有用だと説いたのは松下幸之助である。「好況よし、不況またよし」。景気が悪くなると、好況時には気が付かなかった経営の問題点が見えてくる。不況は、そこを直して強い会社にする、またとない好機であるとのこと。

エジソンが発明王としてすでに名声を得ていた60代のとき、工場で火事が起きた。実験用施設も炎に包まれた。しかし、不思議と彼は落ち着いていたという。「これは、もっと良い設備に変えるチャンスである」。エジソンもたいそう前向きである。電球の試作に1万個失敗しても、「うまくいかない方法を1万通り見つけただけだ」と気にしなかったとのこと。

逆境に際しての心の在り方が、経営の神様と発明王に共通している。
先のフォックスは「脳科学は人格を変えられるか?」で、ポジティブ思考は関心の幅や奥行きを広げ、創造性を高めると書いている。楽観的な脳がいくつものイノベーションを生むのである。
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